糖尿病で血糖値が高止まりとなって合併症を引き起こし、神経障害や血流障害が原因で足病変に至ることがあります。
足病変が重症化すると足の切断を余儀なくされることもあり、足に潰瘍や壊疽が起きないようフットケアは欠かせません。
フットケアの専門家を育成するため、フットケア指導士認定制度があります。
フットケア指導士とは、下肢の障害を予防しケアを行うために必要な知識とスキルを有する人のことを指します。
フットケア指導士の受験資格として、医師や薬剤師のほか理学療法士や介護福祉士など特定の国家資格を有することが求められています。
看護師も、この指定された国家資格の1つに含まれています。
また、フットケア指導士になるにはフットケアに関する実務経験が3年以上必要で、さらにフットケア指導士認定セミナーを受講する必要があります。
糖尿病外来に勤務する看護師の中でも、糖尿病看護認定看護師の資格取得者に注目してみましょう。
糖尿病看護認定看護師とは、糖尿病分野の専門的知識を身につけたプロであり、糖尿病専門医と一般の看護師の間をつなぐ役割も果たします。
糖尿病看護認定看護師の資格を取得すると糖尿病に関する専門知識を養うことができ、糖尿病患者の気持ちを汲み取ることが容易になったという報告もあります。
糖尿病と関係の深いフットケアについて関心を持ち、フットケアのスキルを習得してフットケア外来などで活躍している看護師も多いです。
結果として、糖尿病看護認定看護師が職務の必要性からフットケア指導士の資格も取得するケースも珍しくありません。